


横浜俳句大会

横浜俳句大会のご案内
第68回横浜俳句大会を2025年10月15日(水)に開催いたします
日 時 2025年10月15日(水)
場 所 かながわ県民センター 2階ホール
受付開始 10時30分 開会 12時
講 演 川村 智香子先生
「顔」主宰
神奈川県現代俳句協会顧問
演 題 「瀬戸美代子の俳句」
主 催 横浜俳話会
後 援 神奈川県・横浜市・横浜市教育委員会
現代俳句協会・俳人協会・日本伝統俳
句協会・新俳句人連盟・朝日新聞社
読売新聞社・毎日新聞社・協力諸俳句
結社
①俳句大会 作品募集 締切 7月20日
賞 県知事賞・各新聞社賞・各結社賞など
②当日俳句大会
作 品 当日席題一句 当日12時締切
参加費 千円
賞 横浜市長賞・神奈川県議会議長賞
横浜市会議長賞・横浜市教育委員会
賞・各新聞社賞・各結社賞ほか
選 者 当日出席の大会選者による
≪俳句大会作品の応募要領≫
◎一般の部
作 品 二句一組(雑詠)
未発表作品、何組でも可
参加費 一組につき千円(切手不可)
締 切 2025年(令和7年)7月20日 当日消印有効
送り先 〒244-0816
横浜市戸塚区上倉田町1803-5
梅津大八方 横浜俳句大会事務局
◎年少者の部
今回は募集しません
◎賞
神奈川県知事賞・横浜市長賞・神奈川県議
会議長賞・横浜市会議長賞・横浜市教育委
員会賞並びに主催・後援諸団体名にて大会
当日、会場にて表彰(賞状・賞品)いたし
ます
第一部(応募句入選作品)
☆神奈川県知事賞
空つぽの村がふくらむ夏祭 江田 ゆう
☆横浜市長賞
帽子屋の鏡が決める夏帽子 大関 洋
☆神奈川県議会議長賞
ばつさりと切れば水吐く新キャベツ 相 道生
☆横浜市会議長賞
かたつむりゆく退屈といふ平和 衣川 次郎
☆横浜市教育委員会賞
仰向けのかなぶんに貸す指一本 木村 晴美
☆横浜俳話会会長賞
酔ふほどに野太き訛衣被 今吉 正枝
☆朝日新聞社賞
初蝶や母が出てくる勝手口 川島由美子
☆毎日新聞社賞
海の日も繋がれてゐる氷川丸 菅原 若水
☆読売新聞社賞
みな少し口開いている滝の前 麻生 明
☆神奈川県現代俳句協会賞
夕焼に近い麦から刈られけり 鹿又 英一
☆日本伝統俳句協会賞
十薬を干すや主治医をもたぬ母 関戸 信治
【佳作】
硝子ペンを上る藍色星涼し 大垣鹿乃子
春悲しガーゼの語源ガザと知り 菅沼 葉二
ハチ公に群るる異国のサングラス 尾澤 慧璃
行く春や踏絵のやうに体重計 佐藤 久
一病を入れて浴衣の衿合はす 髙島かづえ
ゆつくりと吹けば大きなしやぼん玉 梅津 大八
煮こぼれのやうに鳴きをり油蝉 北村 純一
着せられてくるりと回る初浴衣 藤井 綏子
美ら海へ七万の杭梅雨寒し 角田 英昭
産土の遙か山河へ草矢射る 塚田佳都子
三冊の黴のにおいの母子手帳 麻生ミドリ
住んでいる証に風鈴吊るしたる 阿部 佑介
第二部 当日句入選作品) 兼題:秋の声・群
☆横浜市長賞
覗きたる壺の闇より秋の声 高尾 峯人
☆神奈川県議会議長賞
赤とんぼ群れて日本の平和かな 三沢 容一
☆横浜市会議長賞
群れる者群れぬ者あり鳥渡る 山田 京子
☆横浜市教育委員会賞
秋の声どこえも行かぬ靴磨く 関戸 信治
☆横浜俳話会会長賞
落鮎の群れて錆びゆく酒匂川 金澤 一水
☆朝日新聞社賞
廃線の駅舎に群れる秋茜 藤川三枝子
☆毎日新聞社賞
秋の声山にけものの匂ひして 木村 晴美
☆読売新聞社賞
群青の色の涯なる秋の富士 林 鶯溪
☆新俳句人連盟賞
気泡浮くガラスの菓子器秋の声 坂 守
☆横浜俳話会賞
群島の空はればれと雁渡る 川島由美子
第一部(応募句入選作品)
☆神奈川県知事賞
捨てられて空の深さを知る案山子 衣川 次郎
☆横浜市長賞
幽霊を終へて口紅拭ひをり 梅津 大八
☆神奈川県議会議長賞
画用紙をはみ出す未来子どもの日 相 道生
☆横浜市会議長賞
火の色に梯梧が咲けば沖縄忌 栗林 浩
☆横浜市教育委員会賞
人はみな影曳き歩く原爆忌 高尾 峯人
☆横浜俳話会会長賞
鏡より抜け出してゆく祭の子 小林比奈子
☆朝日新聞社賞
流灯や子を抱くやうに舟を抱き 藤田ミチ子
☆毎日新聞社賞
捕虫網提げて鳥居に一礼す 高山 檀
☆読売新聞社賞
秋澄むやひねって水の出る平和 関東 早苗
☆神奈川新聞社賞
買うてすぐ被る麦藁帽子かな 山本 一葉
☆産経新聞社賞
一日の余白に春の水辺かな 川島由美子
☆神奈川県現代俳句協会賞
薫風や拳ゆるめて子の眠る 多田 学友
☆日本伝統俳句協会賞
出目金と無声映画のごとくいる 麻生 明
【佳作】
こんなにも人居て花のさみしがる 加賀田せん翆
梅漬けて昭和のままの母が居る 大島 寛治
夢いつも夢のままなり沙羅の花 伊藤 眠
過去形にせぬ八月のひとつひとつ 芳賀 陽子
どくだみや生家の記憶もつ足裏 釜田 二美
忘却を味方に老いの夕端居 脇本 公子
昭和史のかたすみに生れ汗を噴く 中岡 昌太
まだ髷を結へぬ関取初浴衣 勝又 民樹
一杯の水の美味さよ原爆忌 廣﨑 龍哉
寂びれゆく村新緑にあふれたり 太田 幸緒
第二部 (当日句入選作品) 兼題:新米・走
☆横浜市長賞
今年米離農の文の添へてあり 山田 京子
☆神奈川県議会議長賞
小走りに月がきれいと言ひにくる 山本 一葉
☆横浜市会議長賞
落鮎のひかり走らす力あり 高尾 峯人
☆横浜市教育委員会賞
走らざるペンを見つめてゐる秋思 梅津 大八
☆横浜俳話会会長賞
街中をけものの走る文化の日 角田 大定
☆朝日新聞社賞
秋光や継ぎ目の走る火焔土器 芳賀 陽子
☆毎日新聞社賞
塩加減よき新米の握り飯 廣﨑 龍哉
☆読売新聞社賞
新米に母の笑顔が付いてくる 白石 玄舟
☆新俳句人連盟賞
箱根路を試走の二人草紅葉 松田 知子
☆横浜俳話会賞
切れの良き啜り音する走り蕎麦 笹ヶ瀬正二
第一部 入選作品(応募句)
☆神奈川県知事賞
武器持たぬ両手に掬ふ今年米 江田 ゆう
☆横浜市長賞
夕焼けを展げて帰る父子かな 松本 凉子
☆神奈川県議会議長賞
看護師の去りて夜長の始まりぬ 千葉 喬子
☆横浜市会議長賞
一心がいつしか無心草むしる 大関 洋
☆横浜市教育委員会賞
街炎暑ベンチのピエロ鼻を脱ぐ 相 道生
☆横浜俳話会会長賞
終章を惜しみ秋燈消しにけり 多田 学友
☆朝日新聞社賞
メロン切る無敵の母の五等分 菅沼 葉二
☆毎日新聞社賞
それぞれの暮しは言はず月の客 脇本 公子
☆読売新聞社賞
母の居るかぎりは昭和蕎麦の花 内藤ちよみ
☆神奈川新聞社賞
少しずつトマトになった陽の光 麻生 明
☆産経新聞社賞
囲をかけて蜘蛛の退屈始まりぬ 鴫原さき子
☆神奈川県現代俳句協会賞
砲丸のようなおにぎり子供の日 西田みつを
☆日本伝統俳句協会賞
空っぽになるまで端居していたり 川島由美子
【佳作】
万緑を二つに分くる大河かな 鹿又 英一
くつ先で描く土俵や若葉風 髙木 暢夫
飛込の少女ナイフとなりて飛ぶ 高尾 峯人
追はれつつ誘つてをりぬ螢の火 北村 純一
ふるさとや蝉穴ほどのわが出自 坂 守
亀鳴きにけり初めての補聴器に 栗林 浩
芋の露転げやっぱり地動説 関戸 信治
幽霊の躓いてゐる芝居かな 山本 一歩
朴の花僧に静かな会釈あり 飛永百合子
葉桜やもう定年のない句帳 加賀田せん翆
第二部 入選作品(当日句)
(兼題:小鳥来る・育)
☆横浜市長賞
追伸の短き本音小鳥来る 鹿又 英一
☆神奈川県議会議長賞
蒼天を育んでゐる百目柿 佐藤 久
☆横浜市会議長賞
序列なき空を分け合ひ小鳥来る 菅沼 葉二
☆横浜市教育委員会賞
心身をあづけし杖や小鳥来る 伊藤 眠
☆横浜俳話会会長賞
生きること老いても楽し小鳥来る 江田 ゆう
☆朝日新聞社賞
屋号一字欠けしままなり小鳥来る 三幣芙佐子
☆毎日新聞社賞
ビルばかり育ちゆく街ちちろ虫 山本 恵子
☆読売新聞社賞
どんぐり山の下に青空保育園 梅津 大八
☆新俳句人連盟賞
十人の島の学校小鳥来る 大関 洋
☆横浜俳話会賞
カンバスの空の余白や小鳥来る 今村 千年
第一部 入選作品(応募句)
神奈川県知事賞
背の子を夢ごと下ろす夏布団 西本 嘉子
横浜市長賞
やがて子は天下取るかも捕虫網 安藤 靖
神奈川県議会議長賞
帰省子のまづ犬小屋へ向かひけり 宮崎 清美
横浜市会議長賞
夏座敷墨絵のやうに祖母がゐる 北村 純一
横浜市教育委員会賞
廃校に板書の校歌夏つばめ 坂 守
横浜俳話会会長賞
故郷の駅にて外すサングラス 佐藤 公子
朝日新聞社賞
若冲の絵を出て羽抜鶏となる 田畑ヒロ子
神奈川新聞社賞
畳拭くことから始め盆仕度 小林比奈子
産経新聞社賞
夕菅や遠流の島へ定期便 会田 比呂
毎日新聞社賞
父の日に父と並んで髭を剃る 菅沼 葉二
読売新聞社賞
明日からの旅を金魚に言い聞かす 関根 洋子
神奈川県現代俳句協会賞
嘘のなき短冊重し七夕竹 伊藤 眠
日本伝統俳句協会賞
老いてなほ未知の老いあり黄水仙 大西 昭舟
【佳作】
過去はみな捨ててきました蝉の穴 西田みつを
テーブルに団扇ぽつんと母の留守 北村 まき
春キャベツ空気一枚づつ剥がす 村中 紫香
睡蓮へ人は力を抜きにくる 川島由美子
夏野抜け来て少年は青年へ 大関 洋
仏にも鬼にも成りし雲の峰 鳥海 香音
栗咲くや丹波降りぐせ曇りぐせ 尾崎よしゑ
万緑を揺がして泣く赤子かな 家田あつ子
うす紙で包む余生や日向ぼこ 本間 滿美
鉄扉開け臨海倉庫夏兆す 白石 文男
【青少年の部】
無人駅放送のようなせみの声 小五 磯 和月
レモン水中で私もすずみたい 小五 小山 奏音
すなはまで日焼けをしているかにさんが 小五 隆 柚花
公園で昼寝してたら原始人 小六 荒木隆之介
夏至の日は全てがゆっくりながれてく 小六 川辺 想似
うとうとと入道雲で眠りたい 中二 山崎 莉奈
第二部 入選作品(当日句)
横浜市長賞
小さくとも橋に佳き名や星月夜 渡辺 順子
神奈川県議会議長賞
吊橋の向かう新酒の幟立つ 神野 重子
横浜市会議長賞
木道の続く限りの花野かな 金子 竜胆
横浜市教育委員会賞
別れても同じ出口へ花野道 梅津 大八
横浜俳話会会長賞
身に入むや避難所までの橋一つ 長谷川幸子
朝日新聞社賞
橋ひとつ違へて帰る風の盆 谷口ふみ子
毎日新聞社賞
錦秋の橋の長さをかへり見る 鹿又 英一
読売新聞社賞
橋いくつ越えてふるさと柿熟れる 川島由美子
新俳句人連盟賞
花野のどこか母が隠れているような 尾崎 竹詩
横浜俳話会賞
少年になって銀河の橋渡る 麻生 明
平成三十年十月八日(月・体育の日)
神奈川県知事賞
八月の塩効いているにぎり飯 木嶋 政治
横浜市長賞
兄ちゃんの居ぬ間は僕の兜虫 菅原 輝子
神奈川県議会議長賞
学校へ出前が届く夏休み 髙島かづえ
横浜市会議長賞
品書きに程よき余白夏料理 中村重次郎
横浜市教育委員会賞
百年の土間ある暮し夏つばめ 古郡 孝之
横浜俳話会会長賞
補聴器を外して休む花疲れ 北村 純一
朝日新聞社賞
のどけしやこけしは耳を持たざりし 白石 文男
神奈川新聞社賞
木下闇行けばいつしか深海魚 脇本 公子
産経新聞社賞
枯野には枯るる安らぎありにけり 井出 佳子
毎日新聞社賞
梟が赤子を寝かせ村寝かす 中岡 昌太
読売新聞社賞
あるだけの窓開けてある昼寝かな 小林比奈子
神奈川県現代俳句協会賞
榠樝一顆置けばマチスの部屋となる 吉居 珪子
日本伝統俳句協会賞
榠樝の実おとこ寡黙に老いてゆく 内藤ちよみ
青少年の部入賞者
ランドセル光かがやけ一年生 (小三) 村木 玲奈
蝉の声お経のようににぎやかな (小五) 平井 響
アサガオが咲いたら朝が目を覚ます (小五) 川岸 花綸
すずむとき思わずうかぶ夏の山 (小六) 小山 颯太
秋の風絵描きが語る未来の図 (中三) 加藤 浩輝
耳にあて拾いあつめる海の音 (中三) 昆 彩音
第二部 入選作品
横浜市長賞
鯔跳んで浜の暮色を乱しけり 白石 文男
神奈川県議会議長賞
梵鐘の一打に染まる夕もみじ 中村重次郎
横浜市会議長賞
着てみたき色の紅葉を拾ひけり 高橋 翠
横浜市教育委員会賞
浜風にふれて一献新走り 松田 知子
横浜俳話会会長賞
秋の浜一人遊びの上手な子 苗村みち代
朝日新聞社賞
かりがねやここ横浜に老いゆくか 大関 洋
毎日新聞社賞
帆船は浜のシンボル秋の空 𠮷田 功
読売新聞社賞
浜風の湿りも鳥の渡る頃 武内エイ子
新俳句人連盟賞
紅葉かつ散りぬ一兵卒の墓 鹿又 英一
横浜俳話会賞
紅葉狩水音に添ひ人に添ひ 土生 依子
平成二十九年十月九日(月・体育の日)
神奈川県知事賞
落蝉の歌いつくした軽さかな 脇本 公子
横浜市長賞
颱風の眼のなかにゐて釘を打つ 谷口ふみ子
神奈川県議会議長賞
車から真っ先に出る捕虫網 麻生ミドリ
横浜市会議長賞
かくれんぼの儘で居ようか大花野 内藤ちよみ
横浜市教育委員会賞
発心の白とも朴の花髙し 野木 桃花
横浜俳話会会長賞
恋文はやはり縦書きみむらさき 菅沼 葉二
朝日新聞社賞
無花果を包んで湿る新聞紙 麻生 明
神奈川新聞社賞
パセリ摘む指より朝のはじまりぬ 家田あつ子
産経新聞社賞
行くほどに車輌短くなる帰省 芝岡 友衛
毎日新聞社賞
図書館に好きな子がゐる夏休み 髙島かづえ
読売新聞社賞
まずは空大きく祓ひ海開き 木嶋 政治
神奈川県現代俳句協会賞
セーターを脱け殻に妻入院す 青野 草太
日本伝統俳句協会賞
蟬の穴愉快な老後考える 吉田 典子
NHK学園賞
受付の涼しき声に呼ばれけり 小林比奈子
青少年の部入賞者
おとうとの足はゆたんぽきもちいい (小三) 石井 幹貴
ひまわりが空に向かって大あくび (小四) 大橋 来羽
日がくれて入道雲がかえってく (小四) 島崎 愛莉
教室を入道雲がのぞいてる (小六) 山崎 莉奈
寒い朝ゴジラのように息をはく (中二) 山崎 滉太
かたつむり本当は速く歩きたい (中二) 山谷 怜真
第二部 入選作品
横浜市長賞
港には港の匂ひ天高し 望月 英男
神奈川県議会議長賞
天高し校庭の空使ひきる 大木 典子
横浜市会議長賞
天高し今日は飛びたい風見鶏 脇本 公子
横浜市教育委員会賞
帆船の帆にも人ゐて天高し 中島修之輔
横浜俳話会会長賞
天高し空を広げて庭師去る 北野 一清
朝日新聞社賞
階段も坂もリハビリ天高し 堀江野茉莉
毎日新聞社賞
吾亦紅港のごとき母の家 芝岡 友衛
読売新聞社賞
秋の灯を港に零す出船かな 太田 良一
新俳句人連盟賞
車椅子のシニア体操天高し 中浜 智枝
横浜俳話会賞
天高し棒高跳のバーを上ぐ 小林 茂美
平成二十八年十月十日(月・体育の日)
第一部 入選作品
神奈川県知事賞
病む人へすこし窓あけ祭笛 斉藤 篁彦
横浜市長賞
吊橋の涼しき距離を渡りけり 小林比奈子
神奈川県議会議長賞
日焼の子旅の土産は長寿箸 金子 光子
横浜市会議長賞
生涯を島に暮らして踊りけり 谷口ふみ子
横浜市教育委員会賞
兵となる子らかも知れず甘藷掘る 山崎 妙子
横浜俳話会会長賞
久女にもノラにも遠き妻の夏 青野 草太
朝日新聞社賞
蘖や村に一人の赤ん坊 根本 朋子
神奈川新聞社賞
一人の灯消して一人の十三夜 菅沼 葉二
産経新聞社賞
眠りても母の団扇の動きけり 多田 学友
毎日新聞社賞
手も足も大きくなりぬ更衣 岩田 信
読売新聞社賞
口元の黒子の見える日傘かな 尾澤 慧璃
神奈川県現代俳句協会賞
かなぶんのぶつかる闇や反抗期 飯村寿美子
日本伝統俳句協会賞
波音へ打ち込む祭太鼓かな 志村 宗明
横浜文芸懇話会賞
山椒魚時間の裏へまはりけり 川名 将義
青少年の部入賞者
サングラスひるからよるへいっしゅんだ (小二) 石井幹貴
私のゆかた花がいっぱい咲いている (小四) 井上 小粋
夏祭楽しい声がすき通る (小五) 田中 杏
夏祭り真中でひびく大だいこ (小五) 安井 佳祐
入道雲飛行機雲がつきささる (小六) 石川 広人
口あけて空をのみこむ雲の峰 (小六) 君野 朱莉
ススキの葉空をはたく掃除屋さん (中一) 昆 彩音
こいのぼり大きな口で何食うの (中三) 田中 明雄
蛙見てあいつの顔を思い出す (中三) 宗形 陸
踏み切りの棒があがって春となる (高二) 北川 真衣
第二部 入選作品
横浜市長賞
大空に隅はあらざり赤とんぼ 菅原 輝子
神奈川県議会議長賞
豊胸の土偶一体良夜かな 鴫原さき子
横浜市会議長賞
ロボットのような体操赤とんぼ 尾崎 竹詩
横浜市教育委員会賞
隅っこの好きな子といて花八手 西田みつを
横浜俳話会会長賞
隅つこのいつもの席に新走 阿部 佑介
朝日新聞社賞
隅といふ気楽さにをりチチロ鳴く 梶原 美邦
毎日新聞社賞
体育祭終えて白線くたくたに 北野 一青
読売新聞社賞
菊咲かす青い地球の片隅に 惣野 圭子
新俳句人連盟賞
ななかまど頭の隅の忘れもの 川島由美子
横浜俳話会賞
もがり笛廊下の隅の人体図 安原 憲子
平成二十七年十月十一日(日)
第一部 入選作品
神奈川県知事賞
田を植ゑて風の平らな村となる 平井 京水
横浜市長賞
難しき漢字の好きな紙魚なりし 佐野 笑子
神奈川県議会議長賞
縄電車止まる駅から春となる 内藤ちよみ
横浜市会議長賞
口々に暑い暑いという平和 川辺 幸一
横浜市教育委員会賞
海底は永久のおくつき敗戦忌 清水 善和
横浜俳話会会長賞
ともしびの如く吾子ゐる霜夜かな 家田あつ子
朝日新聞社賞
呼びにきし母も踊りの輪の中に 岩渕 直
神奈川新聞社賞
夕焼の人を吐き出す造船所 浮田 雁人
産経新聞社賞
長生きを許されてまた敗戦忌 中島修之輔
毎日新聞社賞
武者振ひして噴水の立ち上る 杉山 定子
読売新聞社賞
地球より逃げ出すつもりゴム風船 志村 宗明
神奈川県現代俳句協会賞
敗戦忌砂落ち尽くす砂時計 相 道生
日本伝統俳句協会賞
母の日や使へぬ物にくぢら尺 池田恵美子
横浜文芸懇話会賞
花は葉に日日新らしく老いてゆく 大西 昭舟
青少年の部入賞者
夕やけはこげたしょうゆのおせんべい (小一) 石井幹貴
かたつむりほんとは速く歩きたい (小五) 加藤勇輝
かぶとむしキミもこんがり焼けてるね (小六) 山崎滉太
その中に弟がいるしゃぼん玉 (小六) 昆 彩音
正座して話し合ってる雨蛙 (中二) 鈴木諒也
今日の僕サイダーみたいにはじけてる (中三) 伊藤大和
夕焼けは九回裏のホームラン (中三) 佐藤泰輝
広島忌またここに来いと鳩飛ばす (中三) 蒔苗柊太
切られ役の様に転がる油蝉 (中三) 藤井華乃
教科書をひらりとめくる春の風 (高一) 北川真衣
第二部 入選作品
横浜市長賞
霧を出て男の貌の新たなる 梅津 大八
神奈川県議会議長賞
新居の荷先ず降ろされる菊の鉢 佐藤 龍夫
横浜市会議長賞
秋惜しむ余熱で生きてゆくことに 尾崎 竹詩
横浜市教育委員会賞
新走り円くおさめる嘘ひとつ 新田古志美
横浜俳話会会長賞
ていねいに新聞を読む神の留守 渡辺 照子
朝日新聞社賞
暗き灯の野毛の居酒屋秋惜しむ 今村 千年
毎日新聞社賞
ままならぬ遺品の整理秋惜しむ 古柴 和子
読売新聞社賞
新薬の加わる処方秋の雨 麻生 明
新俳句人連盟賞
新蕎麦やみんな昭和の生まれなり 川辺 幸一
横浜俳話会賞
自分史の未知なる旅路秋惜しむ 岩渕 直
平成二十六年十月十三日(月・体育の日)
第一部 入選作品
神奈川県知事賞
いくたびも髪梳きなほし雛流す 多田 学友
横浜市長賞
柩ゆく兄が育てし青田中 岩渕 直
神奈川県議会議長賞
除夜の鐘みんな素直になる途中 川島由美子
横浜市議会議長賞
水に棲み水底知らぬ水馬 金澤 正将
横浜市教育委員会賞
挿し木して科学をすこし疑ひぬ 衣川 次郎
横浜俳話会会長賞
淋しさの分だけ歩む蝸牛 菅沼 葉二
朝日新聞社賞
夏帽の庇まわして測量士 寺沢 徳子
神奈川新聞社賞
旋盤の鉄屑吐ける暑さかな 大関 洋
産経新聞社賞
ひとりごとふやして祖母の終戦日 北村 純一
毎日新聞社賞
悪役に見えぬ悪役村芝居 高橋 俊彦
読売新聞社賞
表札は夫の名のまま小鳥来る 高橋富貴子
神奈川県現代俳句協会賞
日本に足ふんばって水馬 金子 弓湖
日本伝統俳句協会賞
水中花の水がきうくつでならぬ 中根 明美
横浜文芸懇話会賞
泊船の不意に水吐く十三夜 中嶋 文枝
横浜市長賞
不器用に剥きて林檎に怒らるる 山本 一葉
神奈川県議会議長賞
遙かなる喧嘩の記憶草虱 表 邦彦
横浜市会議長賞
青空へ手を突っ込んで林檎捥ぐ 尾崎 竹詩
横浜市教育委員会賞
ティファニーもシャネルも知らず草虱 内藤ちよみ
横浜俳話会会長賞
草虱男同士が先を行く 須藤 桃代
朝日新聞社賞
草虱つけてバス待つ登山靴 堀米 澄子
毎日新聞社賞
佳き人に付きたがるなり草虱 谷口ふみ子
読売新聞社賞
偏屈が生涯の友草じらみ 劔物 劔二
新俳句人連盟賞
退職の脚によく付き草虱 伊藤 眠
横浜俳話会賞
つまずきし石も仏や草虱 高橋富貴子
平成二十五年九月二十九日(日)
第一部 入選作品
神奈川県知事賞
紙魚あとに検閲の印学徒の記 大須賀善和
横浜市長賞
風音も刈つてしまひし草刈女 中嶋 文枝
神奈川県議会議長賞
耕して耕して母逝きたまふ 大西 昭舟
横浜市会議長賞
八月やいろんな音の靴が来る 前田千恵子
横浜市教育委員会賞
どこよりも涼しき家に帰りけり 小林比奈子
横浜俳話会長賞
しんがりは見たことはなし蟻の列 鴫原さき子
朝日新聞社賞
シンバルが最後に鳴つて雲の峰 山本 一歩
神奈川新聞社賞
薄れゆく虹少年の喉仏 小野 隆志
産経新聞社賞
蟇一言居士の面構え 林 満子
毎日新聞社賞
茅の輪くぐる鏡の中に入るやうに 家田あつ子
読売新聞社賞
天高し何から忘れはじめよう 川名 将義
神奈川県現代俳句協会賞
浅蜊売りひよいと小石をつまみ出す 北村とおる
日本伝統俳句協会協会賞
人生は流れ解散冬紅葉 菅沼 葉二
横浜文芸懇話会賞
春ショールまとい風より軽くなる 松田 圭子
青少年の部入賞者
じんべいは体がるんるんるんするよ (小二)佐々木悠羽
ソーダ水空気の子どもとびでるよ (小二)倉沢てるよし
ひまわりが太陽の方むいてない (小三)岡部ほのか
貝殻が九月の砂にまた戻る (小五)永川 瑠依
赤ちゃんのおしりのようなすももかな (小六)黒澤 岬
風船は空に放ちしメッセージ (中一)村山 歩夢
桜咲く出会いと別れ告げに来た (中二)山崎 翔太
サイダーの底からのぞく青い夜 (中三)村田 真衣
サングラス土曜の父をうつしだす (中三)飯田 裕也
テストの日泰山木がゆれている (中三)佐藤 天音
第二部 入選作品
横浜市長賞
双眸はまだ海の色初さんま 菅原 輝子
神奈川県議会議長賞
海晴れて飛ぶかも知れぬ曼珠沙華 相川玖美子
横浜市会議長賞
死ぬまでは人その後は草の絮 中岡 昌太
横浜市教育委員会賞
月天心鎮まりていま地震の海 名和美知子
横浜俳話会長賞
草の絮山のホームに父残す 菅沼 葉二
朝日新聞社賞
海底の静けさに似て菊枕 金子 弓湖
毎日新聞社賞
遠き日の花いちもんめ草の絮 福原 乃婦
読売新聞社賞
象と行く象の尻尾の草の絮 川名 将義
横浜俳話会賞
どの路地を抜けても海へ秋麗 池田恵美子
新俳句人連盟賞
自由という退屈な日や草の絮 鴫原さき子
平成二十四年十月二十日(土)
第一部 入選作品
☆神奈川県知事賞
櫂を立て少年夕焼より戻る (町田市)小山 健介
☆横浜市長賞
風鈴の音ごと買はれ行きにけり (横浜市)高橋 艶子
☆神奈川県議会議長賞
かなかなや母を一人にして帰る (横浜市)菅沼 葉二
☆横浜市会議長賞
さくらんぼ鈴振るやうに洗ひけり (盛岡市)古澤 貞夫
☆横浜市教育委員会賞
一坪の墓が故郷冬木の芽 (横浜市)新井 道江
☆横浜俳話会長賞
昭和より昨日が遠し朴の花 (調布市)大西 昭舟
☆朝日新聞社賞
霾るや遺骨は今も貝一つ (横浜市)石井 流花
☆神奈川新聞社賞
騙されてゐるのも楽し水中花 (藤沢市)渡辺 照子
☆産経新聞社賞
帰省子の他人めきたる敬語かな (横浜市)小林比奈子
☆毎日新聞社賞
水面に河馬の眼が浮く夕薄暑 (横浜市)小島 博子
☆読売新聞社賞
川にまだ昼の明るさ祭笛 (横浜市)斉藤 篁彦
☆神奈川県現代俳句協会賞
納豆が糸引く四万六千日 (横浜市)大関 洋
☆日本伝統俳句協会協会賞
帰省子に一年分を話す妻 (厚木市)鈴木 静子
☆横浜文芸懇話会賞
駈けだせば少年になる大夏野 (狛江市)梅沢れい子
青少年俳句入賞者
かきごおりちびのこおりがうまれてく (小一)宇都木まひる
父独り窓の外見てビールのむ (小六)畠山 瑚雪
太陽のいちばん弟子はひまわりだ (小六)村山 歩夢
ストーブにあたると会えるおじいちゃん (小六)笠間 良亮
ピストルがやる気を誘う徒競走 (小六)及川 裕介
霜柱踏んでいやなこと忘れたり (小六)柳沢 七星
とうがらしいつもかんかんおこってる (中一)阿部 倖大
雪げしき外では時が止まってる (中二)笠間 皓大
秋風とダンスするカーテンさびしそう (中二)池田 雄一
麦わら帽中につまった青い空 (中二)山口真里奈
第二部 入選作品
横浜市長賞
悪役の方が匂へり菊人形 (横浜市)川名 将義
神奈川県議会議長賞
烏瓜赤い方から長女次女 (横浜市)相川玖美子
横浜市会議長賞
芒原知恵湧くまでを立ち尽くす (海老名市)衣川 次郎
横浜市教育委員会賞
子の声の方へ転がる木の実かな (横浜市)大関 洋
横浜俳話会長賞
下校の子歌ふ芒を指揮棒に (千葉市)山本ふぢな
朝日新聞社賞
穴惑ひ前方後円墳めざす (海老名市)加藤 房子
毎日新聞社賞
薄原真面目に歩きどつと老ゆ (川崎市)福原 瑛子
読売新聞社賞
風よりも人恐ろしき芒原 (横浜市)中岡 昌太
横浜俳話会賞
何時の間に一人となりし芒原 (横浜市)有馬 五浪
新俳句人連盟賞
芒原男のピアス輝けり (川崎市)仁上 廣子
平成二十三年十月十日(月・体育の日)
第一部 入選作品
神奈川県知事賞
夕立のあとにんげんは軽くなる 中嶋 文枝
横浜市長賞
夫の手を握るためゆく冬病棟 金子 文枝
神奈川県議会議長賞
また別の秋風に会ふ坂の上 斉藤加代子
横浜市議会議長賞
八月の無音の空の高さかな 大西 昭舟
横浜市教育委員会賞
眠るだけ寝ては出てゆく帰省の子 小林比奈子
横浜俳話会長賞
豆の花どれも飛びたきかたちして 大垣 孝子
朝日新聞社賞
風鈴の音引越してしまひけり 山本 一歩
神奈川新聞社賞
診断は加齢の一語花うつぎ 穴水よね子
産経新聞社賞
暮れゆく父の日父がいるように 内田 秀子
毎日新聞社賞
世の中がきれいに見える青すだれ 中原 善江
読売新聞社賞
水まろくまろく白桃洗ひけり 高橋 艶子
神奈川県現代俳句協会賞
郭公やサラダのような朝がくる 鴫原さき子
日本伝統俳句協会協会賞
冬瓜のなやんだことのない形状 松塚 大地
横浜文芸懇話会賞
原爆忌一杯の水重きかな 多田 武峰
青少年の部入賞者
うちわのきんぎょあおぐとみんなおよぎだす (小一)すずきあいな
風鈴は風がかわるとちがう音 (小三)矢口 るな
ぶらんこに乗れば私のタイムマシン (小五)宗山菜々美
夕焼を海がのみこむ日曜日 (小六)柏本さくら
彼の前顔も心もさくらんぼ (中一)望月 楓
ひまわりの性格きっとおてんばだ (中二)高橋 佑果
大夕焼両手は明日へ開けておく (中三)竹野 志穂
割れるたびしゃぼん玉から笑い声 (中三)木村 聡
半ズボンひざに国境生まれたり (中三)二見 賢人
てんとう虫私の好きな文庫本 (中三)村田莞太朗
第二部 入選作品
横浜市長賞
八十路いま受身に生きてふかし藷 名和美和子
神奈川県議会議長賞
親なくも故郷ありけり照紅葉 大西 昭舟
横浜市議会議長賞
蓑虫はぶらり禍福を受け流す 松井 光子
横浜市教育委員会賞
声がしている裏山の照紅葉 門谷 杜人
横浜俳話会長賞
刈田原星の生まれる音を受く 山本 恵子
朝日新聞社賞
ふるさとは吾の受け皿零余子落つ 柴岡 友衛
毎日新聞社賞
受話器置いてしまへばさみし秋の空 山本 一歩
読売新聞社賞
照紅葉かくも明るき別れかな 金子 文枝
横浜俳話会賞
照紅葉いつもどこかが筋肉痛 鹿又 英一
新俳句人連盟賞
赤蜻蛉虚子の墓域に名刺受 大木 典子

三溪園観梅俳句大会

三溪園観梅俳句大会のご案内
第49回大会を次のとおり開催いたしました
〇日時 2025年(令和7年)2月23日(日)
〇場所 三溪園内 鶴翔閣 横浜市指定文化財
〇受付 10時30分より
〇開会 12時(正午)
〇席題 園内嘱目 一句 投句締切 12時(正午)
(句稿を配布)
〇会費 千円
(ただし、入園料は自己負担です)
〇講演 未定(決定次第掲載いたします)
〇選者 三溪園・横浜俳話会役員ほか
〇賞品 横浜市長賞、三溪園賞、俳話会賞ほか
☆ 「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
春一番孟宗林が空を掃く 高田 久生
三溪園理事長賞
春の炉に席ゆずり合ふ日和かな 関東 早苗
横浜俳話会会長賞
冬麗や小舟を揺らす水陽炎 斉藤 梨園
三溪園園長賞
空はあを熊蜂は自由な音符 髙田 祥聖
三溪園賞
泥踏めばゆたかにへこみ竹の秋 古田 秀
三溪園賞
持ち帰り出来ぬ涼しさ深く吸ふ 谷口蔀志とみ
三溪園賞
泥中の花に平和を祈る夏 佐藤 翔太
横浜俳話会賞
鳥の水尾の末広がりの淑気かな 池乗恵美子
横浜俳話会賞
朝まだきカワセミ映す池の黙 佐藤 恵子
横浜俳話会賞
古民家の影をそびらに石蕗の花 石川 桃瑪
☆ 入選
綿虫の越えてゆきたる医王門 桑本 螢生
ジューンブライド三溪園を門出とす 朝倉 水木
余寒なほ身じろぎもせぬ鯉の髭 高橋 貴彦
初蝉の世慣れぬ声や三溪園 堀田ひでと
初雁に三溪園の水やさし 木村麻利子
古民家を今の棲家に京の雛 田嶋しゅうじ
梅日和今日の歩幅で三溪園 江原 玲子
惜春の日を巻きのぼる煙かな 三枝 侑子
冬晴れの影踏みの声三溪園 清水 伸子
紅葉より鯉に恋する四歳児 高橋 恵
古民家の土間にめり込む砧石 清水 呑舟
古民家の居間になだれて餅の花 阿部 利江
あめんぼの大きな丸と小さき丸 伊藤 京子
新樹光桃山御門影の濃く 田村 満生
白無垢の砂利音まろし水温む 阿部 麻衣
虚子句碑に萩の二タ枝走り咲き 松尾 誠一
☆ 青少年の部入選句
児 童 にじのいろこわさずたべるかきごおり 大橋梨乃
小学生 咲く桜気にせずゆうゆうすべるカモ 山室 俊
小学生 紅葉で三溪園の衣がえ 東嶋真叶
☆ 当日吟行句
横浜市長賞
明日へと杖つく同志臥龍梅 脇本 公子
三溪園理事長賞
渾身の紆余曲折や臥竜梅 鈴木 基之
横浜俳話会会長賞
雨激し立ちあがるかに臥竜梅 江田 ゆう
三渓園園長賞
白梅や我欲は遠にすててある 関戸 信治
横浜俳話会賞
春寒や目線で譲る茶屋の席 相 道生
朝日新聞社賞
芽起しの雨に華やぐ三渓園 鹿又 英一
読売新聞社賞
藁屋根に昭和の円ろみ春時雨 尾崎 竹詩
神奈川新聞社賞
藁屋根の雨の重さや梅真白 尾澤 慧璃
産経新聞社賞
流さるるまま流さるる春の鴨 佐藤 久
毎日新聞社賞
茅葺の藁の匂や梅真白 渡辺 絹江
文學の森賞
三渓園どこかで亀が鳴いてゐる 比留間加代
☆ 「投句箱」俳句入賞者 ☆
横浜市長賞
木五倍子咲く雲の疾さを塔にみて 三枝 侑子
三溪園理事長賞
笛の音に塔浮かび立つ良夜かな 大塚かずよ
横浜俳話会会長賞
耳遠きふたりの間合い曼殊沙華 髙橋 貴彦
三溪園園長賞
人待ちの筆と文机冬座敷 髙田 久生
三溪園賞
ベンチにて亀鳴くを待つ三溪園 池野 弘葉
三溪園賞
秋の声大きな耳で聞く露仏 守谷 一剣
三溪園賞
さざなみの白雲に乗る目髙かな 高島 治
横浜俳話会賞
石棺に天平のこゑ櫨紅葉 宮﨑 清美
横浜俳話会賞
小流れの光となりて散紅葉 橋爪あゆみ
横浜俳話会賞
屋根替えの成りし御堂や若葉雨 桑本 螢生
☆ 入選 ☆
うぐいすの歌聞きひらく赤子の目 榎本 佳果
浮き舟の影に漣小六月 野中 定代
時雨るるや哲学顔の鷺一羽 窪田ますみ
吹く風に一期一会のこぼれ萩 石田 良平
涼しさや本堂に聞くフランス語 田中まぎぬ
茅葺を燻す囲炉裏火春立ちぬ 堀田 英俊
真新し茅葺き屋根よ天高し 村瀬 陽子
点呼待つ三溪園の赤とんぼ 佐々木久子
掛時計百年動く夏館 増子 桂子
野晒しの舟に身を寄す渡り鳥 田中 清春
浮寝鳥池の向かうの大道芸 黒田 牧男
三溪園孤舟を囲む浮寝鳥 青木 敏行
池の端の白無垢清し花菖蒲 依田美由起
三溪園落ち葉ふとんに猫昼寝 亀井 京子
直立の衛兵の列菊花展 川満 久恵
☆ 青少年の部入選句 ☆
高校生 睡蓮をかきわけかきわけ亀進む 塩﨑夏奈
児 童 あおさぎのこざかなねらうながいくび 大橋梨乃
小学生 かもがひくいけにひろがるなみもよう 葛原愛羽
☆ 当日吟行句 ☆
横浜市長賞
きさらぎの空は底なし大藁屋 野木 桃花
三溪園理事長賞
呼びとめて白梅の香を分かち合ふ 高橋みどり
横浜俳話会会長賞
捨て舟や膨み初めし猫柳 岡田 史女
三溪園園長賞
白梅や新婚に道譲らるる 佐藤 久
横浜俳話会賞
屈み読む虚子の下五や風光る 宮﨑 清美
朝日新聞社賞
せせらぎは胎内の音梅ふふむ 田中まぎぬ
読売新聞社賞
自在鉤古りて春の初音茶屋 高橋 貴彦
毎日新聞社賞
蒼天へ白梅の秀の数多なる 渡辺 絹江
文學の森賞
杖あればまだ歩けるぞ臥竜梅 菅原 若水
☆ 「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
人声のふくらんでをり梅日和 佐世三佐子(横浜市)
三溪園理事長賞
新しき添木を増やす臥竜梅 池内ひろし(世田谷区)
横浜俳話会会長賞
天辺に塔のけぶれる芽吹山 桑元 螢生(横浜市)
三溪園園長賞
椿落つ無言の息を吐きながら 草野 早苗(横浜市)
三溪園賞
銀杏散るわづかに開く躙り口 丸笠芙美子(横浜市)
三溪園賞
新緑や塔の先端背伸して 田村 満生(明石市)
三溪園賞
冬帝のくつろいでゐる展望台 渡邉 玲花(芦屋市)
横浜俳話会賞
落し文三溪翁へ届けねば 伊藤 久生(横浜市)
横浜俳話会賞
誰となく言葉交して蓮見会 桜井 さく(横浜市)
横浜俳話会賞
せせらぎに散りて色増す櫨紅葉 加藤 健(横浜市)
☆ 入選
菊花展一輪ずつの晴れ姿 高井千鶴江(横浜市)
池に向き開け放ちある夏座敷 阿部 怜児(戸田市)
古民家の苔むす屋根や盆の月 堀田 英俊(横浜市)
千年の修行の如き臥龍梅 中山 美保(横浜市)
試歩の脚支へられつつ冬紅葉 竹内 貞美(横浜市)
枯蓮の池はさながら古戦場 石田 良平(横浜市)
靴ぬぎてタイムスリップ夏座敷 村松晶子(横浜市)
御仏のまとふは雨過の花衣 長堀育甫(茅ヶ崎市)
三渓の庭師の休息五月晴 宮本 良予(横浜市)
うす暗き祖母の香りの夏座敷 田中 興道(横浜市)
蓮池を蕾数へて巡りけり 高田 久生(横浜市)
風にのり届かぬ蝶となりにけり西岡青波(茅ヶ崎市)
水玉の形自在や蓮の葉 橋爪あゆみ(入間市)
小流の水も爆ぜるや梅日和 齋藤 洋(横浜市)
冬天の丘に一塔佇てるあり 青嶋 潤一(横浜市)
桜より隣の笑顔を見てしまう 大曲 史織(横浜市)
☆ 青少年の部入選句
蓮の花風にゆられておどりだす(10歳)石下いちか
橋の上白い着物と梅の花 (15歳)鈴木 希
小がめがねはすの葉の上ひと休み(6歳)船橋 遥
☆ 当日吟行句
横浜市長賞
鳥雲に少しかたむく捨て小舟 露木 君枝
三溪園理事長賞
声のする方によく咲く臥竜梅 加賀田せん翆
横浜俳話会会長賞
竹林の小道へ誘うふきのとう 近藤 昭子
三渓園園長賞
梅百年人百年を笑ひ居り 新村 草仙
朝日新聞社賞
梅林を巡る吾等は回遊魚 竹内 貞美
神奈川新聞社賞
早春の若木の肌にある微熱 草野 早苗
産経新聞社賞
風待たず散る老梅の矜恃かな 佐川キイ子
毎日新聞社賞
古民家の足裏つめたし内裏雛 山崎 洋子
読売新聞社賞
気まぐれな道化の小猿梅真白 川野ちくさ
文學の森賞
臥竜梅枝の先まで光留む 稲村 啓子
第四十六回三溪園観梅大会は三溪園側より中止の連絡があり、昨年と同じく投句箱の選句のみ行いました。有効な投句五一四句より横浜俳話会の顧問・幹事と三溪園関係者を合せ二十名により選句された結果を報告致します。受賞者の方々には賞状と副賞を送付させていただきました。引き続き、多くの皆様のご参加をお願い申し上げます。
☆「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
石棺を満たして月の青さかな 三枝 侑子
三溪園理事長賞
草の葉を揺らし螢にある重み 中村登美代
横浜俳話会会長賞
板の間に余寒はりつく嬶座かな 大本 尚
三溪園園長賞
塔に日の傾きて松手入なほ 桑本 螢生
三溪園賞
本堂の千の瓦の炎暑かな 田中 由起
横浜俳話会賞
もう次の風を捉へて花菖蒲 清水 純一
☆ 入選
蓮見会了へて茶店に朝の粥 宮谷 孝雄
茶室までゆるりと歩む秋日傘 守谷 一剣
三重の塔しづかに在りし柿日和 近藤 悦子
短日や下五の読めぬ虚子の句碑 高田 久生
浜っ子の八十路の意気地臥竜梅 朝倉 水木
繕ひて竹の青さの垣根かな 松尾 誠一
瑠璃蜥蜴瑠璃を残して消えにけり 角田 大定
欄間には櫂と錨や部屋涼し 岸本 隆雄
タゴールが客人の跡秋日差す 草野 早苗
港の灯遠くに見ゆる良夜かな 横田 正江
一輪の菊に大きな祖父の影 岩田 信
をちこちの船笛朧濃き夜かな 西川 肇子
唐破風の門へ駆け込む花の雨 阿部 利江
横笛庵蔀戸上げて梅二月 金井 玲子
梅日和生命線が伸びたがる 伊藤 久生
船頭は青鷺なるや冬ぬくし 池田 忠子
捨舟に川鵜まどろむ園薄暑 池内ひろし
☆青少年の部入選句
さくらがねとってもきれいさんけいえん
(小学生) 和泉 青奈
しらさぎがさかなをくわえてうれしそう
(小学生) 船橋 遥
しんこきゅうくさのかおりとなつのかぜ
(小学生) 中村 莉緒
九ひきのねこに出あったはすの池
(小学生) 富田 にこ
※青少年の部入賞者には例年通り賞状とメダルを送付致し顕彰
致しました。
第45回三渓園観梅俳句大会はコロナウイルス感染症拡大のため中止となりました 三溪園内の投句箱に投句された360句について選句しました
☆「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
虚子句碑の下五隠せる萩の花 松尾 誠一
三溪園理事長賞
昼灯し夏炉焚きつぐ合掌家 岸本 隆雄
横浜俳話会会長賞
色変へぬ松を従へ三溪碑 清水 純一
三溪園園長賞
冬ざれの風に抱かれて石となる 丸笠芙美子
三溪園賞
散りてなほ矜持の真紅寒椿 高橋 貴彦
横浜俳話会賞
茅葺きの揃ふ切つ先夏つばめ 田中 由起
☆ 佳作
寒鯉の影を残して去りにけり 浅見 良男
雛の家の闇百年を越えてなほ 落合 健治
初音茶屋の昏きを灯す石蕗の花 原 和三
菊咲いて昭和どんどん離れいく 岩田 信
池廻り冬日最も満つ椅子に 折原 清児
人声に口開く鯉や梅雨晴間 酒井 直子
散紅葉ひとひら句碑の肩なでる 大木 尚
燻青鷺の水に映りてなを青し 阿部恵美子
石棺にひぐらしの声入り浸る 伊藤 久生
せせらぎに添いてまだ燃ゆ冬紅葉 川満 久恵
車椅子で池を一周冬帽子 山口ぶだう
你好と声をかけるや臥龍梅 呉 潤栄
破れ舟の五位の舟頭動かざる 守安 雄介
五月雨や反りやはらかき桧皮屋根 桑本 蛍生
☆ 青少年の部入選句
すいれんとみんなでしゃしんとりたいな
(小学生)ふなはし はるか
春の風花びらのせて吹いてくる
(小学生) 立田 唯
春の池陸地混在甲ら干し
(中学生) 塩崎 夏奈
☆「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
三溪の草書の余白あたたかし 清水 呑舟
三溪園理事長賞
茅葺きの軒の深さや秋ともし 桑本 螢生
横浜俳話会会長賞
梅日和返事来さうな投句箱 阿久津勝利
三溪園園長賞
動かざる鷺の纏へる淑気かな 松尾 誠一
三溪園賞
鯉の背の散らしてゆきぬ花筏 菅原 文子
横浜俳話会賞
捨て舟に川鵜の休む花日和 和田 公子
横浜俳話会賞
鴨の群一羽動けば皆動く 土田 裕
横浜俳話会賞
蓮ひらく金輪際の力かな 岸本 隆雄
横浜俳話会賞
両肩を貸してやろうか臥竜梅 伊藤 久生
横浜俳話会賞
蓮の骨しかと来季へ眠る池 渡邉 紘子
☆青少年の部入選句
うめのはなゆきのじきでもまけないよ
(小学生)周 越月
池の中鯉も見ている夜桜を
(小学生)高久 圭佑
たんぽぽはすごくふわふわしているよ
(小学生)のざわめいさ
☆当日吟行句
横浜市長賞
臥竜梅生きた証の瘤の数 鈴木 基之
三溪園理事長賞
猿曳の猿すねてゐる梅日和 鹿又 英一
横浜俳話会会長賞
道問へばなまりなつかし梅日和 朝倉 妙
三溪園園長賞
色も香も風も詠みたき梅二月 清水 彩乃
朝日新聞社賞
譲り合ふ小橋の一会梅日和 相 道生
神奈川新聞社賞
いだかれし赤子の目にも梅の花 菅原 若水
産経新聞社賞
大池のひかりは眠し猫柳 鈴木美智子
毎日新聞社賞
餅花の揺れ古民家の闇ほどく 加藤 房子
読売新聞社賞
梅林の過客となりて初音茶屋 江口 來童
文學の森賞
生きるとは支へ会ふ事臥竜梅 鈴木 幸子
☆「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
色変へぬ松や書院は昼灯し 吉田 善一
三溪園理事長賞
木には木の野には野の音春一番 清水 呑舟
横浜俳話会会長賞
竹伐って竹林に風ふやしけり 渡辺 時子
三溪園園長賞
石棺に触れては離れ黒揚羽 田中 由起
三溪園賞
手庇を真似る児と追ふ鴨の群 木村 清子
横浜俳話会賞
満開のさくらの中の赤子かな 栗田智江子
横浜俳話会賞
層塔をまなかひに入れ松手入 原 和三
横浜俳話会賞
らんかんの黒光りして青楓 金子 きよ
横浜俳話会賞
新緑を切り取る窓の薄茶席 須川 菜生
横浜俳話会賞
仮橋の白木の香る梅二月 藤沢無可有
☆青少年の部入選句
おふのエサすかさず来てる鯉の夏
(中学生)永井 雄二
ゆきはねえなんでさわるととけるんだ
(五歳)おおこしゆう
小舟の鵜はねをひろげて大いばり
(小学生)志馬田知大
☆当日吟行句
横浜市長賞
梅二月日差し放さぬ大藁屋 野木 桃花
三溪園理事長賞
出番待つ猿の欠伸や梅日和 伊藤あつ子
横浜俳話会会長賞
平成をたっぷり咲いた臥龍梅 中岡 昌太
三渓園園長賞
佐保姫の歩幅で歩く三溪園 鹿又 英一
朝日新聞社
木もれ日を拾ふ児踏む児梅日和 相 道生
神奈川新聞社賞
梅の昼刻を平らに自在鉤 宮崎 清美
産経新聞社賞
人声の水辺を渡る梅日和 川島由美子
毎日新聞社賞
風光る腹で銭受く石仏 伊藤 久生
読売新聞社賞
白梅の真中にひそと茶筅塚 田中 由起
文學の森賞
梅が香を乘せて捨て舟軋みをり 今村 千年
☆「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
古民家の土間に居座る余寒かな 中村重次郎
三溪園理事長賞
大池に影を正せり松の芯 清水 呑舟
横浜俳話会会長賞
蕗のたう今の居場所で生きてみる 鈴木 基之
三溪園園長賞
紅梅の蕾の明日に触れてみし 黒川 明
三溪園賞
跳べさうな気がして跳んで春の水 林 満子
横浜俳話会賞
幹は地を花は天恋ふ臥竜梅 岸本 隆雄
横浜俳話会賞
冬うらら書院の軒に水の照り 桑本 螢生
横浜俳話会賞
花見バス杖から先に降り立ちぬ 笹川希伊子
横浜俳話会賞
名園に薄墨かけて春の雨 前田 幸久
横浜俳話会賞
咲きみちて十月桜にある愁ひ 渡辺 時子
☆青少年の部入選句
夜のゆめほたるとともにかがやけり
(小学生)志馬田 知大
日をあびていけがキラキラほしのよう
(小学生)近どうなつみ
さくらはねなんではっぱにかわるんだ
(五歳) 大越 友結
☆当日吟行句
横浜市長賞
席つめて春の榾火を貰ひけり 太田 良一
三溪園理事長賞
水音に戻る寒さや大道芸 佐藤 廣枝
横浜俳話会会長賞
臥竜梅兜太の気骨おもはるる 宮崎 清美
三渓園園長賞
芽吹く木の一語一語に耳すます 清水 呑舟
朝日新聞社賞
橋渡る梅の香りの濃き方へ 山本ふぢな
神奈川新聞社賞
香に疎くなりし齢や梅真白 朝倉 洋子
産経新聞社賞
百歳へ向かつて歩む梅真白 砂川ハルエ
毎日新聞社賞
古民家の暗さをのぞく梅の昼 山本つぼみ
読売新聞社賞
関節をすべて使つて臥竜梅 落合 健治
文學の森賞
翳る日の梅やはらかく人包む 渡辺 順子
☆「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
湯気の立つものから売れて園の茶屋 橋本 青草
三溪園理事長賞
鯉の子の腹透きとほる水の秋 朝倉 水木
横浜俳話会会長賞
竹林に日の斑のすべるそぞろ寒 渡辺 時子
三溪園園長賞
かたまってゐても淋しき通し鴨 鈴木 博之
三溪園賞
吸ふよりも吐く息大事草青む 林 満子
三溪園賞
底冷えの土間にごろんと馬の鞍 大木 尚
三溪園賞
夜には夜の青空のある桜かな 鈴木 一行
横浜俳話会賞
葉桜の影より出でて影となる 吉田 善一
横浜俳話会賞
日を探すやうに秋蝶現はるる 高島かづえ
横浜俳話会賞
三溪翁の一書涼しき百畳間 清水 呑舟
☆青少年の部入選句
コウモリは夜のさくらのめしつかい
(小学生) 岩田 涼帆
よくみるとさくらのうえにほしがさく
(小学生) 有岡 陸
はすの花さくしゅんかんにひとめぼれ
(小学生) 蔵迫 優河
☆当日吟行句
横浜市長賞
健やかに老うも一芸梅真白 林 満子
三溪園理事長賞
白無垢へ道譲りたる梅の風 窪田ますみ
横浜俳話会会長賞
観梅やみな晴れ男晴れをんな 青山冨美子
三渓園園長賞
梅園の誰れもが吸っていい空気 中岡 昌太
朝日新聞社賞
梅日和道化の猿に輪の出来て 岡田 史女
神奈川新聞社賞
春光を呑みこむ鯉の百の口 相 道生
産経新聞社賞
梅が香に順路自在になりにけり 原田 博之
毎日新聞社賞
梅が香に和む戦後派戦中派 桑原千穂子
読売新聞社賞
春の炉の暗さ安堵のくらさかな 吉田 善一
文学の森賞
ものの芽の騒く二の谷三の谷 清水 呑舟
☆「投句箱」俳句入賞者
横浜市長賞
飛び石の歩幅の合はぬ残暑かな 加藤 文子
三溪園理事長賞
石よりも水の静かに寒の入り 林 満子
横浜俳話会会長賞
下萌や命あるもの光り合ふ 清水 純一
三溪園園長賞
白梅も紅梅もよき風の中 西川 肇子
三溪園賞
機嫌よき夏うぐひすに迎へらる 沙海 悠
三溪園賞
何色の余生といはむ雪柳 朝倉 水木
三溪園賞
目薬をさせば澄みたる虫の声 高尾 峯人
横浜俳話会賞
虚子句碑の下五をおほひ乱れ萩 桑本 螢生
横浜俳話会賞
戦ひの終りし如き破蓮 吉川 幸子
横浜俳話会賞
母つれてさくらさくらの中に入る 松井 鶴子
☆青少年の部入選句
夕焼けに三重塔光ってる
(小学生)能登谷心咲
うぐいすの声と輪唱風の音
(小学生)川島 千枝
かめとこい橋の下にてまちあわせ
(小学生)公手創太郎
はすの花ピンク色したおよめさん
(小学生)今井 みゆ
☆当日吟行句
横浜市長賞
曳く水脈のなくて捨て舟さくら冷え 正谷 民夫
三溪園理事長賞
池広くひろくつかひて残る鴨 吉田 善一
横浜俳話会会長賞
水辺には水辺の世界猫柳 堀江野茉莉
三溪園園長賞
すぐくもる眼鏡桜が咲いたから 福原 瑛子
朝日新聞社賞
花三分まだ核心にはふれられず 加賀田せん翆
神奈川新聞社賞
やはらかな風吹いてゐる菖蒲の芽 西川 肇子
産経新聞社賞
追憶の又薄れゆく桜かな 白石 文男
毎日新聞社賞
人ごゑの集まつてゐる桜かな 岡田 史女
読売新聞社賞
山笑ふその頂に塔のあり 長濱 旭
文学の森賞
花の宴風呂敷ほどの指定席 吉野美和子

横浜俳話会シンポジウム

横浜俳話会シンポジウムのご案内
横浜俳和会シンポジウムは隔年で実施しています
第16回俳句シンポジウムは、2019年7月15日に開催されました
次回は2021年(令和3年)に開催予定でしたが中止いたしました
今後の予定は決定次第、お知らせいたします

横浜俳話会大賞

横浜俳話会大賞 著作物送付のお願い
1.対象作品:句集その他著作物(横浜俳話会会員に限る)
2.対象期間:本年4月から明年3月刊行のもの 出版された方は、速やかに幹事長宛に送付方
お願い致します。大賞候補作品としてノミネートされます。
次回の選考は2026年の予定です
※『横浜俳話会大賞』の選考につきましては、2020年、2021年は
新型コロナウィルス感染症のため中止いたしました
●過去受賞作品
2024年 (令和6年)(第24回)
大賞 高尾峯人 句集『畏愛』
2022年(令和4年)(第23回)
大賞 栗林浩 句集『うさぎの話』
2019年(平成31年・令和元年)(第22回)
大賞 加藤房子 句集『須臾の夢』
平成30年(第21回)
大賞 衣川次郎 句集『青岬』
大賞 山崎ひさを 句集『続 青山抄』
平成29年(第20回)
大賞 大木あまり 句集『遊星』
平成28年(第19回)
大賞 和田順子 句集『流砂』
平成27年(第18回)
大賞 井上泰至『子規から虚子へ 近代俳句の誕生』
特別賞 栗林 浩『新俳人探訪』
平成26年(第17回)
大賞 麻生 明『かなぶん』 川名奨義『海嶺』
準賞 深沢曉子『深禱』
平成25年(第16回)
特別賞 田中不鳴『傘壽』
奨励賞 高尾峯人『自然』
奨励賞 渡辺時子『初鏡』
平成24年(第15回)
大賞 大輪靖宏『大輪靖宏句集』
特別賞 井上泰至『子規の内なる江戸』

みなとみらい俳句賞

みなとみらい俳句賞
横浜俳話会会員を対象とした作品コンクール「みなとみらい俳句賞」は隔年の募集です
第7回は2020年の予定でしたが、新型コロナウィルス感染症のため中止いたしました
また、2022年も中止いたします
今後の取り扱いは、決定次第発表いたします 皆様のご理解をお願いいたします
●応募資格:横浜俳話会会員(役員及び大会選者を除く)
●応募費:無料
●応募作品:未発表作品20句(季は問わない)
●応募要領:A4判400字詰原稿用紙(2枚)
☆1枚目 タイトル・住所・氏名・年齢
☆2枚目 作品20句及び欄外にタイトル
●締切:未定
●顕彰:みなとみらい賞(表彰状及び3万円) 準賞(表彰状及び1万円)
横浜俳句大会にて顕彰します。
●選考委員:副幹事長以上の役員
●送り先:〒236-0033 横浜市金沢区東朝比奈1-16-39 望月英男方「みなとみらい俳句賞」係
●過去の受賞作品
第六回みなとみらい俳句賞 2018年(平成30年)
俳句賞 西田みつを「梟」
準賞 北野 一清「海」
第五回みなとみらい俳句賞 2016年(平成28年)
俳句賞 井出 佳子「冬桜」
準賞 佐藤 廣枝「タワービル」
準賞 白石 文男「操舵室」
第四回みなとみらい俳句賞 2014年(平成26年)
俳句賞 山本 一葉「赤」
準賞 渡辺 時子「手鏡」
準賞 表 邦彦「水」
第三回みなとみらい俳句賞 2012年(平成24年)
俳句賞 斉藤加代子「朝曇」
準賞 山本 一葉「逃げる」
第二回みなとみらい俳句賞 2010年(平成22年)
俳句賞 高尾 峯人「海の蛍」
準賞 染瀬 一枝「冬薔薇」
準賞 大本 尚「蛇の衣」
第一回みなとみらい俳句賞 2009年(平成21年)
俳句賞 鴫原さき子「初つばめ」
準賞 原島 叔子「春夕べ」
準賞 高尾 峯人「何も無し」